JERSEY BOYS

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October 18, 2014@新宿ピカデリー



 ◆◆◆
先日(正しくは東北地方太平洋岸へ出発する前夜の2014年10月9日)もつ焼カッパへ立ち寄ったついでに顔を出した
First CIRCLE@吉祥寺のカウンターでぼんやりビールを飲んでいると、オヤ、聴き覚えのある曲が♪
 「加藤さん、コレは誰がカバーしているんですか?」
 「これはJERSEY BOYSという映画のサントラなんですよ」と言いながら、CDのジャケットを僕に。
 「アレ、コレってCLINT EASTWOOD(クリント・イーストウッド)が監督したやつですか?」
 「そうそう、それです。評判の舞台を映画化したらしいんですけど、いい出来でしたよ」
 「ひぇー!!」
 ◇◇◇
流れていたのはFRANKIE VALLI(フランキー・ヴァリ)の代表曲であり、これまで幾度もカバーされてきた
CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU(直訳:君から目が離せない/邦題:君の瞳に恋してる)のカバーということは、
僕が長年愛聴してきたTHE FOUR SEASONSを題材にした映画なのだと、このとき初めて知った次第。
CLINT EASTWOODが男性ボーカル・グループの映画を撮ったところまでは知っていたのですが、
よもやTHE FOUR SEASONSネタだったとは、山歩きにうつつを抜かしすぎというか、アンテナ錆つきすぎ!!!
 ◇◇◇
 「主役の男の子の声がFRANKIE VALLIに似てるんですよ」
 「へぇ、じゃあ顔立ちもイタリア移民系とか?」
 「ですね。CHRISTOPHER WALKEN(クリストファー・ウォーケン)がマフィア役で出てるんですが、
  CHRISTOPHER WALKENといえば、『ディア・ハンター』に出てるじゃないですか」
 「あの映画では、CAN'T TAKE MY EYES OFF YOUが効果的に使われていますよね」
 「そうそう、それに引っかけて、CHRISTOPHER WALKENを起用したと睨んでいますけどね」
本当かな?と思いつつ、そもそもFRANKIE VALLIのアクの強いファルセット・ボーカルというのは、
好き嫌いが激しく、万人受けするとは思っていなかったので、映画化されただけでも驚き桃の木山椒の木。
 「実はですね、以前、小樽に住んでいたとき、ワンダーフーという屋号を付けていたんですけど、
  THE FOUR SEASONSの覆面グループ名であるTHE WONDER WHOから頂戴したものなんですよ」
 「おー、それはそれは」
 THE WONDER WHOBOB DYLANDON'T THINK TWICEをカバーしてるんですが、
  大瀧詠一師匠のラジオ番組『GO! GO! NIAGARA』の中にワンダーフー・クイズというコーナーがあって、
  カバー版のDON'T THINK TWICEがテーマ曲として使われていたのを真似て、
  僕も留守番電話のBGMにこの曲をかけたりしたんですけど、結局誰も気づいてくれませんでしたね」
とかなんとか、ついつい熱く語りすぎてしまい、予定より長居した末、店をあとにすることに。
 ◇◇◇
 「それにしても、THE FOUR SEASONSの映画だと今日まで知らなかったとは、一生の不覚だ」
 「ま、まだ上映期間中に知っただけでもいいんじゃないの。
  それより加藤さん、興味を引くって知ってて、わざとサントラを流したんじゃないのかな?」
 「いや、これまでTHE FOUR SEASONSの話をした覚えはないから、偶然じゃないの」
 「でも、CDの1曲目から流すんじゃなくて、カチャカチャ曲順をいじっていたけど」
 「そういえば、CAN'T TAKE MY EYES OFF YOUは18曲目だったなぁ。チッ、仕組まれたか!」
 ◇◇◇
てなワケで、まんまと酒代がかさんでしまったのですが、情報通の加藤さんに感謝しつつ、
被災地訪問から戻ってまもない週末、土曜出勤の妻と合流し、いそいそ映画館へと向かったのでありまして。

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新宿ピカデリーでは、夫婦のいずれかが50歳以上であれば、割引料金が適用されるとか。
妻は「2人で1000円も安くなるなら、よかったじゃない」と単純に喜んでいますが、
50代若葉マークの僕としては、嬉しいのか悲しいのか、少々フクザツな気分なのであります。

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新宿ピカデリーがシネコン化してから初訪問になるので、勝手の分からぬままスクリーン4へ。

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堂々と写真を撮れるのはココまで。座席数は多くないものの満席で、しかも年配者ばかりと思いきや、
20代と思しき女性から高齢の男性まで、客層が多種多様なのにもビックリです。
 ◇◇◇
ストーリーを綴ると陳腐なんでやめておきますが、手堅い演出ながらテンポがよくウィットに富んでいて、
何より出演者たちの歌のうまさには脱帽。本家にも勝るとも劣らないといってもいい出来だったのは、
FRANKIE VALLIBOB GAUDIO(ボブ・ゴーディオ)の主要メンバー二人が、
製作総指揮(BOB GAUDIOは歌曲作曲も)で参加しているのが一因かもしれません。
 ◇◇◇
主人公が観ているTVの画面に、『ダーティハリー』の若きCLINT EASTWOODが映っていたりと、
茶目っ気もあって、まったく退屈することなく、あれよあれよという間に2時間余が経過。
終盤、「そろそろ来るゾ」と分かっていながら、BOB役のピアノとFRANKIE役のボーカルだけで始まる
First CIRCLEで最初に聴いた映画版のCAN'T TAKE MY EYES OFF YOUが流れると、
いやいや、泣けること泣けること。涙チョチョギレまくりであります。んー、観逃さなくてよかったー♪♪

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僕は滅多にサントラは買わないのですが、気持ちが昂ったままdiskunionに直行し、輸入版のサントラをゲットです。
(買い損ねていた故・布谷文夫さんの「悲しき夏バテ」中古CD:コンディションAも安価で発見し、ついでに購入。
THE FOUR SEASONSとは全然関係ありませんが、大瀧師匠プロデュース作品ということで、何卒ご容赦のほど)

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帰り際、BERG@新宿で生ビールをぐびぐびしましたが、まだまだ物足りないので、吉祥寺で途中下車。
First CIRCLEに顔を出して、「いやいや、よかったですよー」と策士(?)の加藤さんに報告するのも、
相手の術中にはまったみたいでいささか癪なので、素通りして吉祥寺東町の迷店・闇太郎に向かい、
これまた滅多に買わないプログラムを手に、「あのシーンは云々」とか、もうひと盛り上がりした次第です。

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手にしたサントラには、当然のことながら作品中で使われた曲(役者たちによるカバーバージョン)が並んでいますが、
最後の3曲(23、24、25曲目)にはFRANKIE VALLI &THE FOUR SEASONS名義のオリジナルバージョンが。
 ◇◇◇
23のSHERRYは彼らの出世作だし、25のRAG DOLLは映画の最後にエンディングクレジットともに
フルバージョンが流れるグループの代表曲だけに頷けるのですが、気になるのは24のDAWN(GO AWAY)
作品中でもちょっと流れただけだったので、「なぜ、DAWN(GO AWAY)が?」とも思いましたが、
このDAWN(GO AWAY)、実は僕の中でのMOST FAVORITE SONGだけに、もぅ大コーフン♪♪♪♪♪♪
「こんな憎い演出、誰が企んだんだろう」と思ったら、コンポーザーであるBOB GAUDIO自身が、
サントラのプロデュースにも関わっているのが判明。さすが、当事者のみが知る絶妙の選曲なのでありました(涙涙涙)
しかも、RHINO(ライノ)レーベルから出ているあたりが、ツボ押さえまくりで、憎い憎い憎すぎます。くぅー!


音源はオリジナル・シングル盤のようですが、いくらなんでも、ステージ狭すぎでしょ(笑)。


by nandakadays | 2014-10-22 22:00 | FAVORITE | Comments(0)
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