那須・三斗小屋[2]

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では、そろそろ宿に入るとしましょうか。



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三斗小屋温泉には2軒の宿が並んでいますが、コチラは煙草屋旅館の入口です。
 ◇◇◇
同じく歩いてしか行けない山中の秘湯・赤湯温泉@新潟県のように一軒宿であれば簡単なのですが、
宿泊料金も同じような2軒のうち、どちらかを選ぶというのが大いなる悩みどころなのであります。

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で、煙草屋旅館自慢の混浴露天風呂も捨てがたいのですが、我々はあえて大黒屋旅館へテクテク。

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宿の前には、沢水を引いた素朴な水場もありました。

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コチラが大黒屋さんの入口になります。

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中へ通されると、まるでタイムスリップしたかのような気分に。

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薄暗すぎる部屋の鄙びっぷりも相当なものでして、これぞつげ義春ワールド炸裂かと。

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ぷちぷちで厳重包装してもらった中から出てきたのは、拙宅おなじみ仙禽のレア物ひやおろしです。
途中よそ見をしていて、うっかりすっ転んでしまいましたが、瓶が割れなくてヨカッタヨカッタ。

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何はさておき、ここまでやってきた一番のお目当ては山のいで湯。
脱衣所には明治中期の効能書き(たぶん複製)が掲げられていました。

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あとで分かったことですが、他の宿泊客も軒並みトンデモ渋滞に巻き込まれたらしく、我々が一番乗り。
ということで、誰もいない今のうちに、極上内湯(大風呂)の様子を、偵察がてらパチリパチリ。

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逆方向から見るとこんなカンジでして、少々せわしないのですが1時間ごとの男女入替制とか。
奥が熱め(たぶん43℃くらい)、手前がふつう(たぶん40℃くらい)の湯で満たされています。

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変わり風呂や開放的な露天風呂もいいですが、最近は湯をひたすら堪能できるシンプルな内風呂がお好み。
てなワケで、極秘調査(?)を終えるや否や、早速至福の一番風呂をいただきました。ゴクラクゴクラク

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一方、コチラは大風呂に入れないときに利用するこぢんまりとした岩風呂。
宿の方も「できれば大風呂にお入りください」と言っていましたが、かなりのぬるめ。
湯温は35℃あるかないかで、しかも含有ミネラルの乏しい単純泉なので温まりにくく、
ぬる湯好きを自認する僕も、「んー、これはちょっと」というカンジでした。

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質素な夕飯は山奥らしく午後5時半から(お隣の煙草屋さんは、なんと午後4時半らしい)。
てっきり広間で他の宿泊客と一緒に夕食をとるものと思い込んでいましたが、よもやの部屋出し。
実を申せば、周りの方々にお酒を振る舞いながら、今日中に空にしてしまう魂胆でしたが、
そうもいかないので、妻と二人、湯呑みで酌み交わし、すっかり上機嫌になってしまいました。

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ところで件の仙禽ひやおろし(商品名は「秋あがり赤とんぼ」)ですが、昔日の酒造りにこだわり、
あえて精米をほとんどせず、酵母も無添加で、蔵元に浮遊する自然酵母で醸したという超レアな逸品。
 ◇◇◇
月井酒店の若旦那も、「なので、酸味が強いか弱いか、旨みがどうかは、一本一本出来が違うため、
実際に飲んでみるまで分からないんですよ…てへへ」と話していましたが、興味津々でいざ口にすると、
存在感たっぷりで夫婦ともども大満足。期せずして、面白い地酒に出合いました。いやはやいやはや。

by nandakadays | 2017-10-04 22:00 | TREKKING | Comments(4)
Commented by masashiw2 at 2017-10-05 13:54 x
三斗小屋、ここは外せないと思いつつ、未湯。やはり良さげですね。羨ましい。
そして、生酛で無添加ですか。うち(私だけ)も生酛のマイブームです。
「これは速醸でしょ、違うのにしなさい」とか言ってます。
Commented by nandakadays at 2017-10-05 16:00
無添加・生酛と月井酒店で説明され、即座に千葉の寺田本家を思い出しましたが、
味わいがかなり異なるのは、亀ノ尾なる仙禽こだわりの酒米が醸し出している特徴なのかも、
とかなんとか、知った風な薀蓄を並べられるほど、そもそも経験や知識もないので、
実は赤とんぼのラベルに惹かれて選んだという事実だけは、この場で白状しておきます(笑)
Commented by qjoo at 2017-10-06 19:07
こんばんは!
これこそ秘湯中の秘湯ですね。
登山で疲れた体に温泉!て最高ですね。
山中の温泉て、そうそう有りませんから。
それにしても、エエ味の湯ぶねに檄レアの日本酒。(^_^)
自分を思い出すと、白馬からの下山で蓮華温泉も、、、
車で行けるし、、、大台大杉谷の桃の木小屋は、温泉や
無いし、唯一!黒部下ノ廊下の阿曽原の温泉でした。
登山での温泉は!最高の贅沢ですから。♪( ´θ`)ノ
いつも素晴らしい写真を、楽しませ頂いております。
Commented by nandakadays at 2017-10-07 08:25
欲を申せば、へとへとになるくらい歩いた先にいで湯があれば、
それこそ阿曽原のように、ありがたみもより一層増しそうですが、
となると酒瓶ぶら下げていくのが厄介なので、そのあたりが難しいところですね。
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