2016夏@不帰嶮[5]

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気づけば朝からの青空はどこへやら、おどろおどろしい雲がどこからか登場。
最大の難関「不帰二峰」を前に、まさに風雲急を告げてきたゾってカンジです(汗)



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朝からヘナチョコ隊を見守り続けてくれた剱岳も、そろそろ雲の中へとお隠れのご様子でして。

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まずは「不帰一峰」からの急な下りを、慎重に下っていきましょう。

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下りきるや、意を決して「不帰二峰」北峰下部の岩場に取り付きます。
(写真の上部に、はるか先をゆく登山者の姿が小さく見えています)

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すると、あろうことか登り始めた途端、細かな雨がシトシト降り出しました。
「雨が降っていたら不帰嶮は回避」と決めていましたが、絶妙すぎるほどのBAD TIMING!
先ほどまで踏ん張りがきいていた岩肌が、雨に濡れて明らかに滑るようになってきたので、
「マズイ流れだなぁ」と内心不安になりましたが、ここまで来たら先を目指すしかありません。

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本来であれば、スリングをカラビナにもうひと括りしたほうがよかったのでしょうが、
ともあれカラビナを岩場に張られた鎖に通し、滑落の危険に備えながら登っていきます。

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スパッと足もとが切れ落ちた高度感あふれる難所を恐る恐る通過中図。

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思わぬ雨に肝を冷やしましたが、まずは北峰下部をクリアできたようです。

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続いて中腹をトラバース気味に、裏手へと回り込みます。

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その先では北峰上部の鎖場が待ち構えていました。

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上から見ると吸い込まれそうな岩場を、下を見ないようにしながら登っていきます。
 ◇◇◇
23年前に歩いた際、この斜面には鎖が張られておらず、ずいぶん怖い思いをしましたが、
登山者の安全が考慮され、今ではこのように鎖が設けられているので助かります。

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とはいえ、重荷を背負っての険しい登りには変わりないので、三点支持の原則を守りつつ、
鎖のつなぎ目では、確実にカラビナの掛け替えを済ませてからジワリジワリと上へ。

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アドレナリンやら悪い汗やらが出まくり、右足首の捻挫も忘れるほどでしたが、
どうにかケガや事故もなく、「不帰二峰」北峰のピークに立つことができました。ホッ

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続けて、気を緩めず一気呵成に南峰へ。

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手足を使って岩稜帯を進みますが、難度はさほどではありません。

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ともあれ、これにて「不帰二峰」両峰制覇です。

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細かな雨がなかなか止まないので、ザックカバーを被せてから「不帰三峰」を目指します。

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ガスはますます濃くなり、あまり視界がききません。
失念していましたが、「不帰三峰」のピークは踏まず、登山道は先へと延びていました。

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ここまでの静寂から一転、急に騒がしくなったと思うと、そこが唐松岳山頂(2696m)でした。
なにはともあれ、「不帰嶮」完踏ということでメデタシメデタシ…といきたいところでしたが。

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この日は土曜日とあって、大半がゴンドラやリフトを利用して八方尾根からやってきた登山者のよう。
昨年、剱岳登頂の際のエントリに、唐松岳山頂で写した23年前のマヌケな画像を載せましたが、
残念ながらあのときのような眺望も静けさもないので、ザックを下ろすこともなく立ち去ろうとすると、
「そこのオニーサンとオネーサン!」と、なにやら我々を呼び止める声が。

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「オニーサンではなくて立派なオヂサンですよ」と応えましたが、声の主は前夜天狗山荘に泊まっていた四人組。
曰く、「我々もよく分からないけど、埼玉の飯能から来たという人が、ヘルメットをかぶった登山者たちに、
唐松岳の山頂で横断幕を持ってもらう写真を撮りたいと言っているから、ちょっと手伝ってくれないかな」とのこと。
 ◇◇◇
この四人組とは、前日の稜線歩きの途中から、今日の難所通過まで、ずっと前を行ったり後ろを行ったりしており、
時には危険箇所を教え合ってきただけに、無碍にもできず、ワケの分からぬまま一緒にパチリ。なんだかなぁ。
(この際なので、安倍チンゾーのマリオに対抗し、ルイージに扮してみましたが、意外に違和感がなかったりして)

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俗っぽい世界から逃げるように山頂を辞しましたが、あいにく登山道は渋滞中。
しかも驚くことに、天気が崩れ気味だというのに、手ぶらの連中が多いのはどうしたことかと。

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山頂から15分ほど下ると、大きな唐松岳頂上山荘前には人だかりと多くのザックが。
どうやら八方尾根経由の登山者が、ここにザックを置いて山頂とを往復していたようですが、
まるで守銭奴のような山荘の雰囲気とあいまって、どうにも居心地の悪さは否めません。

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さらに下界へ向けて歩くこと2時間。
途中、数百人にも及ぶ登山者・団体とすれ違いましたが、概して眉をひそめたくなる輩が多く、
「金輪際、八方尾根は歩かないようにしよう」とボヤキながら、八方池まで下りてきました。

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毒気にあてられ、忘れかけていた捻挫の痛みがぶり返してきましたが、一瞬だけ厚い雲が消え、
白馬岳(右奥)から天狗沢の雪渓へと続く山並みが、チラリと顔を覗かせてくれました。 【了】



by nandakadays | 2016-08-26 18:00 | TREKKING | Comments(4)
Commented by Ducati_ss_900 at 2016-08-27 14:40 x
白馬岳から天狗沢への山並みが見られたのはご褒美だったのかもしれませんねえ。
Commented by nandakadays at 2016-08-28 22:27
この時点では、達成感より無事に下山できた安堵感のほうが勝っていましたが、
たしかに、あの稜線を歩いてきたと思うと、感慨深いものがありましたね。
Commented by watton at 2016-09-04 14:36 x
少しご無沙汰しております(マイのマップのひとです)
去年から山にハマっているので、毎回とても参考になります。
(超ヘナチョコ隊な自分には目が点・・な話や光景ばかりですが 汗笑)
今後も楽しませてもらいます。 足、くれぐれもお大事にです
Commented by nandakadays at 2016-09-04 15:33
コレはコレは、はるばるご足労いただきありがとうございます。
偶然にも先週、とある方と街角でばったり会い、wattonさんの話題をしていたところでした。
これまでは鉄道のイメージが強かったのですが、よもや山にまで守備範囲を広げていたとは。
当方も時折そちらへお邪魔しますね。今後ともご笑覧のほどよろしくお願いいたします。
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