試し張り[4]

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May 13, 2015@小金井公園



 ◆◆◆
昨春のエントリで、拙宅の新顔テントであるMSRのエリクサー2に触れた際、

  昨春(2013年春)取り上げた、NEMO:TANI 2Pの試し張り[1][2]のエントリは、
  同好の士の皆々様の琴線に触れたのか、新規&リピーターのアクセスがあとを絶たず、
  拙ブログのサイドメニューにある記事ランキングでは、ずっと上位をキープのまま。

と記しましたが、当のエリクサー2に触れた試し張り[3]は、さらに琴線に触れたのか、
以前にも増して新規&リピーターのアクセスがあとを絶たず、ダントツで1位をキープ。
 ◇◇◇
アクセス解析を見ると、「エリクサー」で検索し、拙ブログへ訪ねてこられるようですが、
先月上旬頃から、「マウンテンダックス ヌプカ」で迷い込んでくる件数も急増したので、
「そういえば、蝶・常念[5]のコメント欄で名前を挙げたけど、今ごろなぜヌプカ??」
と首をひねりつつ、調べてみたところ、どうやらコレ↓が関係しているような気が…。

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なんとなく、近いうちにそんなことになるんじゃないかなと危惧していましたが、
昨年、満を持して発売したマウンテンダックス@葛飾のテントが、1年もたず廃番の憂き目に。
僕自身、一度も店頭で見かけることがなかったので、ある意味当然の結果なのかもしれませんが、
雑誌やカタログでスペックを確認する限り、そこまで出来の悪いテントとも思えず、
今回、「廃番特価50%OFF」を知った方々が、実際に使用した感想や画像を探している途中で、
たまたまコチラに立ち寄られたのではと推測(余談ながら、廃盤ではなく廃番が正しい表記かと)。

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そこで「マウンテンダックス ヌプカ」で検索してみると、使用した感想や評価、画像は皆無で、
拙コメントが上位に顔を出しているくらいだから、営業力不足ゆえか、よほど売れなかった模様。
ただし、僕自身はもともと出来の悪いテントではないと思い、以前から気になっていたのに加え、
何より「50%OFF」の文字が目の前をちらつき、1ヶ月以上にわたり悶々とした日々を送るハメに。
 ◇◇◇
そんな心持ちを妻に伝えたところ、「去年も一昨年もテントを買ったのに、また悪い病気が…」とか、
「テントより、3年半も履いてボロボロのランニングシューズを買い替えるほうが先決では?」とか、
常識人として至極まっとうなご意見を頂戴したのですが、おそるおそるカタログの画像を見せると、
「あらま、いい色」とのことでまんまとOK。気が変わらぬうちにと、2人用のヌプカ2を注文です。
 ◇◇◇
で、本体、別売のグラウンドシートとも50%OFFのうえ、なぜか1000円割引のクーポンまで付き、
送料も無料なので、実質48%の破格値でゲット。ま、アフターサービスとかの心配は残りますが、
並行輸入のバッタモンを格安で購入したつもりで、何か不具合が生じたときは諦めることにします。

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てなワケで、一度も現物を見ることもなく、良し悪しを伝えるレビューに出合うこともなく注文したところ、
数日後、どこかで見たような名前の入った段ボール箱に梱包され、ヌプカ2が拙宅に到着。
「ん…コレって某大手?出版社と関連あるのかな??」と思いましたが、「渓」の字が旧字の「溪」ではないし、
そもそも住所が大分県だし、そこんトコどうなんでしょうか、現・生産管理部の重鎮まるどんさん!(笑)

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段ボールから取り出し、まずは袋に入ったまま地面に並べてみました。
右がNEMOのTANI 2P(今年マイナーチェンジしたので、これは2013年購入の旧モデル)、
真ん中が新顔のヌプカ2、左が昨年購入したMSRのエリクサー2(ポールは袋の中)です。
 ◇◇◇
そもそも、TANI 2Pが狭かったためエリクサー2を買ったので、それを使えばいいのですが、
やはり思っていた以上にかさばるうえ、昨夏に暴風の蝶ヶ岳テン場で痛い目に遭って以降、
耐風性能への不安がいっそう増し、稜線で使う気が失せてしまったというのが正直なところ。
それゆえ、TANI 2Pとエリクサー2の中間程度のテントがベストなのではと思っていたので、
収納サイズは、目論見どおりといったところでしょうか(カタログ値の重量は1940gです)。

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まずはグラウンドシート(フットプリント)を広げますが、説明書がないのでどちらが上か悩むことに。
思案の末、コーナーフックの形状から表裏を判断し、風で飛ばないようフライシートを載せておきました。

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続いてグラウンドシートの上にテント本体を重ね、ペグで仮留めします。

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本体とグラウンドシートのジョイント部分はこんなカンジ。TANI 2Pそっくりなので、すぐにわかりましたが、
初めて使う人は迷いそうです(どうやら「Nupka-2」とある面が上側だったと、ここで初めて気づきました)。

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付属ペグはご覧のとおり、軽量ではありますが穴が小さく、ペグ抜きのリムーバーが入らないので、
細引を通す必要がありそう。だったら、最初から細引を付けてくれればいいのに、とブツブツ。
で、TANI 2Pのとき同様、本来12本必要なのに、そもそも8本しか入っていないのはどうして???
結局、またしても最強ペグのsnow peak製ソリッドステーク20に登場いただくことになりそうです。
(ペグ収納袋には、ポール破損時のリペアポールが縫い込まれていました。これはなかなか珍しい)

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次いでポールの先端を窪みにカチッとはめ込みます。

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四隅を留めて、これでメインポールが立ち上がりました。

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ポールがクロスする箇所のハブにテント本体のフックを引っかけます。
(昨年に続き、またしてもポールのジョイントが甘いようなので、気をつけないと)

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全部のツイストクリップをポールに引っかければ、本体はこのように。
D型のファスナーは使い慣れていませんが、出入りとかどうなんでしょうか。

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ちなみに本体背面はこんなカンジです。
さて、ここまでの手順はTANI 2Pとほぼそっくり。同じDAC製のポールだし、ま、当然なのかも。

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TANI 2Pと異なるのはココからで、ハブ上部の凹みに短いクロスポールを挿入します。

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そこにフライシートを半分かけ、クロスポールの両端をフライ内側のボールキャップに差し込むのですが、
取説の解説だけではわかりにくいうえ、クロスポール自体グラグラしているので、ちょいと苦労しました。

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さらに「クロスポール下に2個あるツイストクリップをボールキャップ付根のテープに通しながら
ポールに引っかけてください」と取説に書かれていますが、いったい何のことだかチンプンカンプン。
それでも何となくそれっぽいことをしたところ、クロスポールと本体・フライを固定できました。

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この状態を真横から見るとこんなカンジ。本体天井部が左右とも持ち上げられ、
エリクサー2ほどではありませんが、本体長辺側の側面が大きく立ち上がっています。

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残りのフライシートをかけ、まずは四隅のフックを本体に固定、最後にガイライン(張り綱)を張れば完成です。
ちなみに「アウトレット」と謳っていましたが、不具合や色移りはなく、単なる在庫処分品のようでした。

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細部を見てみましょう。
最初からフライにセットされているガイラインは自在付きで、使い勝手に問題はありません。

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フライの前後にあるベンチレーターは、TANI 2Pに似た造りで、室内から開閉できるようになっていますが、
TANI 2Pの2013年モデルから導入されたフライ外側のファスナーはなし。んー、ちょっと残念!

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耐風面で気がかりなフライのクロスポール固定部分には、ありがたいことに前後ともループがありました。
エリクサー2ではこの辺が省かれていましたが、これなら強風時にガイラインを追加でき、心強い限りです。

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改めて真横から見るとこんなカンジ。左側が出入口のある前面、右側が後ろ側にあたる背面です。
実は購入前、気になる背面側のフライシートの張り出し長さが、どんなに調べてみても判明せず、
少し張り出していればいいんだけどと期待していましたが、これなら期待どおりの張り出しです。

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雑草が邪魔していてわかりにくいのですが、背面側のフライシートの張り出しは目測で約40cm。
通常テン場では、登山靴からサンダルなどに履き替え、登山靴自体は翌朝まで使わないのですが、
この広さなら、2人分の登山靴を置いても余裕がありそう。これはかなりのプラスポイントです。
(エスパースのように、本体背面のファスナーを開け、荷物の出し入れができればベストですが、
さすがに、それは欲張りすぎかもしれないので、ひとまずこの辺で納得しておくこととします)

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前面に戻り、前室のファスナーを開けてみました。ベンチレーターの形状はプロモンテっぽいですね。
一般には、正面にファスナーがあることが多いのですが、ヌプカ2は向かって右側から開ける仕様。
この場合、前室の開放方向が限定されてしまうのですが、室内からフライのファスナーを開閉する際、
フライの張り出し先端まで手を伸ばす必要がなくなるので、かえって使い勝手はいいのかもしれません。

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さてさて、ここで取り出したのは、エリクサー2用のマッドマッツ(泥よけシート)です。
カタログ値での長辺サイズによれば、ヌプカ2:215cm、エリクサー2:213cmとなっていたので、
もしかすると使えるのではと試してみましたが、ギリギリどうにか届くといったところ。
となるとカタログ値より、実際にはヌプカ2の長辺のほうが相当長いのでは。これもプラス材料です。

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前室の張り出しを横から見たところです(カタログ値での張り出しは80cm)。
マッドマッツのフックを細工し、前室奥側に押し込めば、手前が出入り用のサンダル置き場、
奥が不要な荷物置き場にできそう。これが可能なのも、背面側に登山靴を置けるおかげです。

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室内に寝転んでみると、通常はオプション扱いのギアラックが天井に標準装備されています。
その分、天井高が低くなるので、取り外しできる仕様になっていますが、座ってみたところ、
座高の高い僕でも頭頂部がまったく触れないので、当面、このまま使ってみようかな、と。
(カタログ値で、TANI 2Pやエリクサー2より10cm以上高いのは、ダテではないようです)

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本体床面には残念ながら縫い目がありますが、一応シーム加工が施され、グラウンドシートもあるので、
よほどひどい雨にでも見舞われない限り、水没することはないと思われます(これは希望的観測)。

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試し張りゆえ、荒天下での使い勝手とか結露の具合までは未知数ですが、
事前の推察どおり、悪くない出来どころか、細部まで配慮されており、なかなかの好印象です。

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とはいえ、これまで市場にほとんど出回らず、今後もさほど出回ることのない廃番品なので、
そもそも試し張りレポートに関心を抱く方も少ないでしょうが、開発担当者の労苦をねぎらい、
酔狂な僕なりの記録として、こっそり残していきたいと思っている次第です。ご笑覧感謝!!

ヌプカ2 実践篇
2015年6月@奥秩父:笠取小屋
2015年8月@北アルプス:剱沢
2015年8月@北アルプス:雷鳥沢
2015年10月@奥秩父:笠取小屋
2016年5月@奥秩父:雁坂小屋
2016年8月@北アルプス:涸沢
2016年8月@北アルプス:白馬尻
2016年8月@北アルプス:天狗平
2016年10月@谷川連峰:平標山乃家
2017年6月@南アルプス:鳳凰小屋
2017年8月@北アルプス:双六池
2017年8月@北アルプス:三俣山荘
2017年8月@北アルプス:双六池
2017年8月@北アルプス:笠ヶ岳山荘

マウンテンダックス顚末記
2015-07-19「mountain dax」

【追記】
カミナドーム1 試し張り篇
2016年6月@小金井公園


by nandakadays | 2015-05-14 12:00 | FAVORITE | Comments(5)
Commented by まるどん at 2015-05-16 20:04 x
重鎮とはこれ如何にんにん。
わー、ほんとだー。YAMAKEIだ♪
長野にはロゴまで一緒の喫茶店もありますもんね。
なにか関係があるんでしょうかねー。
某YK出版社は今年85周年を迎えます。
みなさまのおかげです、どうもありがとうございます!

Commented by nandakadays at 2015-05-17 08:15
うむ、大台に乗ったので、たしかに重鎮。
いや、せめて古株程度にしておきますか(笑)
大分なんだから、耶馬渓(YABAKEI)にすればいいのにね。
長野の喫茶店、5年前の春に見つけたときも、思わず笑っちゃいました。
http://ameblo.jp/dadooronron/entry-10498922878.html
Commented by DUCATI_SS904 at 2015-12-29 11:22
nandakadaysさま。
「ヌプカ2、試し張り」検索でこちらにたどり着きました。
50%オフ商品を目にして購入を迷っていたのですが、
わかりやすい解説で気持ちよく購入することができました。
北海道在住なので、まだ試し張りもできませんが
春にテントを持って出かけるのが楽しみです。
ありがとうございます。

※グランドシートはもう売り切れていました。
ネットで探してもあるのは一店だけ。
しかし連絡電話番号のない、ちょっと怪しげな所なので
こちらはあきらめました。
Commented by nandakadays at 2015-12-29 18:02
ご丁寧なコメントをいただき、ありがとうございます。
少しでもお役に立てたのでしたら、当方としましてもうれしい限りです。
DUCATIにヌプカを積んで、ツーリングに出かけられるのでしょうか。
バイクでしたら、収納サイズもほとんど気にならない大きさでしょうし。
 ◇◇◇
使用してみると、テント高のおかげで居住性がなかなかよく、
加えて、ギアラックは小物置場としてはすこぶる便利です。
耐久性を考えると、グラウンドシートは必須かと思いますので、
どこかで入手できるといいですね。少し気が早いですが、よい旅を!
Commented by nandakadays at 2016-10-11 07:55
SPORTS EXPO(20161009UP http://nandaka2.exblog.jp/26295635/)の鍵コメさま宛に改めて。
 ◇◇◇
ヌプカをご検討とのことですが、私自身ヌプカ2も含めてダブルウォールテントしか所有したことがないので、
ご愛用のゴアテックステント(おそらくシングルウォールかと)との比較ができない点、まずはご了承ください。
単独行での軽登山やバイクツーリングでしたら、ヌプカ2ではなくヌプカ1のほうがよろしいのではないでしょうか。
・フロアサイズは210×100×110cmですが、側面が立ち上がっているので居住空間が広く感じられる。
・ヌプカ2にあるフロアの縫い目がヌプカ1にはない(らしい)。
・収納サイズが大きめなので、単独行での軽登山との併用を考えると、ヌプカ2はオーバースペックかも。
 (ヌプカ1も決して軽量とはいえず、それなりにかさばると思われますが)
・標準装備のギアラックの使い勝手がすこぶるよく、こまごまとしたギアをまとめておきやすい。
・言わずもがなですが、シングルウォールにはない前室・後室に荷物を置ける。
以上が主な理由になります。
ちなみに、ご懸念のヌプカ2のフロア縫い目ですが、今のところ目止め部分の加水分解は生じていませんし、
何よりグラウンドシートとの併用もあって、先の山歩きでのどしゃ降りでも浸水は一切ありませんでした。
なお、これまでに平地での使用がないので、その際の結露の程度は不明ですが、概して結露しにくい造りで、
インナー出入口を閉め切らず、上部をわずかにメッシュにしておくと、より結露しにくくなるようです。ご参考まで。
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